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2024/07/19 人的資本経営

働き方改革で効果を最大化する優先順位の決め方

働き方改革 優先順位

働き方改革が叫ばれる現代、多くの企業が業務の見直しや効率化を模索しています。特に「すぐにできることから始めよう」という考え方は広く受け入れられていますが、その方法が必ずしも最適とは言えない場面もあります。確かに、効果のある取り組みであれば即座に実行することで成果を上げることができますが、「すぐにできる」という理由だけで行われる施策は、しばしば期待される効果を生まないことがあります。この場合、関与するメンバーの意欲が低下し、逆効果となる恐れもあります。

そのため、働き方改革においては効果と難易度のマトリクスを用いて課題や施策を整理する手法が重要となります。この手法を用いることで、優先順位を明確にし、最適なアプローチを選択することができます。以下では、効果と難易度のマトリクスを活用した働き方改革の具体的な進め方について考察します。

目次

1. 働き方改革の効果を最大化させる優先順位マトリクス

2. 働き方改革マトリクスのポイント

3. 働き方改革マトリクスの具体的な使い方

働き方改革の効果を最大化させる優先順位マトリクス

効果と難易度のマトリクスは、課題や施策を「効果」と「実行の難易度」の二つの軸で評価し、四象限に分類するものです。働き方改革の施策を以下のように分類できます。

働き方改革マトリクス

  1. 高効果・低難易度: 最も優先して取り組むべき施策。実行が容易で、すぐに成果を上げることができる。
  2. 高効果・高難易度: 長期的な視点で取り組むべき施策。実行には時間とリソースがかかるが、大きな効果が期待できる。
  3. 低効果・低難易度: 簡単に実行できるが、効果は限定的なため、着手しない。
  4. 低効果・高難易度: 優先順位が低い施策。実行が難しく、効果も限定的なため、他の施策が完了した後に検討すべき。

働き方改革マトリクスのポイント

効果と難易度のマトリクスを活用することで、施策の効果を最大化するための優先順位付けが可能になります。働き方改革を効果的に進めるためには、以下のポイントを考慮することが重要です。

  1. すぐに着手することができ、効果も高いものはすぐに実行する: 高効果・低難易度の施策は、短期間で成果を上げることができるため、最優先で取り組みます。これにより、早期に目に見える成果を出し、組織全体のモチベーションを高めることができます。

  2. 難易度は高いが、高い効果が期待できる場合には、しっかりと議論する時間を設けて実行できる環境をつくる: 高効果・高難易度の施策については、リソースや時間を十分に確保し、慎重に計画を立てて進めることが重要です。しっかりと議論し、全員が納得した上で実行に移すことで、長期的な成果を期待することができます。

  3. ついつい手を出してしまうが、効果が期待できないので着手しない: 低効果・高難易度の施策は、実行することでリソースを浪費し、期待される効果が得られない可能性が高いため、着手しないことが賢明です。このような施策は、他の重要な施策が完了した後に再評価するか、別のアプローチを検討するべきです。

働き方改革マトリクスの具体的な使い方

具体的な課題や施策をマトリクスにプロットすることで、どの施策を優先するかが明確になります。働き方改革を効果的に進めるためのステップは以下の通りです。

  1. 課題の洗い出し: まず、現在の業務プロセスや組織の課題を全て洗い出します。社員からのフィードバックや現状のデータを基に、具体的な問題点をリストアップします。

  2. 施策の提案: 次に、洗い出した課題に対する具体的な施策を提案します。これには、既存の取り組みの見直しや新しいアイディアの導入が含まれます。

  3. 評価とプロット: 提案された施策を「効果」と「難易度」の観点から評価し、マトリクスにプロットします。この際、客観的なデータや過去の事例を参考にすることで、より正確な評価が可能となります。

  4. 優先順位の決定: マトリクス上で高効果・低難易度の施策を最優先とし、順次取り組んでいきます。また、高効果・高難易度の施策については、長期的な計画を立てて取り組むべきです。

  5. 実行とフィードバック: 優先順位に従って施策を実行し、定期的に進捗状況や効果を評価します。必要に応じて、マトリクスの再評価を行い、柔軟に対応することが重要です。

実際の事例

例えば、ある企業では業務プロセスの見直しを行う際、以下のようなマトリクスを活用しました。

  • 高効果・低難易度: 業務フローのデジタル化。既存の紙ベースの業務をデジタル化することで、効率が大幅に向上し、短期間で成果を上げることができました。
  • 高効果・高難易度: 全社的なリモートワークの導入。初期コストやインフラ整備に時間がかかるものの、長期的には大きな効果が期待できる施策として計画的に進められました。
  • 低効果・低難易度: 社内コミュニケーションツールの導入。簡単に実行できるが、効果は限定的なため、他の施策と併用して実施されました。
  • 低効果・高難易度: 大規模な組織再編。効果が限定的であるため、他の施策が完了した後に検討されることになりました。

 

  • まとめ

働き方改革において、効果と難易度のマトリクスを活用することで、取り組むべき施策の優先順位を明確にすることができます。これにより、効率的かつ効果的な働き方改革が可能となり、社員の意欲も高めることができます。企業が持続的に成長し続けるためには、適切な優先順位付けが欠かせません。効果と難易度のマトリクスを活用し、最適な働き方改革を実現しましょう。

 

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