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2023/09/07 人的資本経営
経営コンサルが考える!組織活性度が高い組織の上司の特徴-部下が上司に求めること-
部下を持つ上司のみなさんは、どのように部下とコミュニケーションを取ればよいのか悩んでいる方が多いのではないでしょうか。組織活性化と部下とのコミュニケーションの関係性についてお伝えします。
目次
経営コンサルタントが考える組織を活性化させる上司の特徴
組織活性には、上司の関わり方が大切ですが、どのような関わり方がよいのでしょうか?上司の「コミュニケーションスキル」と「コミュニケーション量」から考えましょう。
A コミュニケーションスキルが高く、かつ部下とのコミュニケーションの量が多い上司
B コミュニケーションスキルが高く、かつ部下とのコミュニケーションの量が少ない上司
C コミュニケーションスキルが低く、かつ部下とのコミュニケーションの量が多い上司
D コミュニケーションスキルが低く、かつ部下とのコミュニケーションの量が少ない上司
ある調査機関が、組織活性度を測る指標として、社員の個人特性と社員間の関係性からなる合計17指標をもとに、上記のA〜Dの上司がいる組織活性度を調査しました。その結果、Aの上司の組織の組織活性度は、17指標いずれでも高く、Dはいずれの指標でも組織活性度が最も低くなりました。
この結果は、想定できそうですが、注目すべきなのは、BとCの2つは組織活性度ではあまり差が出なかったことです。この調査では、以下のことがポイントとなりそうです。
- 高いコミュニケーションスキルを持っていたとしても、部下とのコミュニケーション量が少なければ組織活性度は高まらない
- コミュニケーションスキルが低くても、コミュニケーション量を増やせば、組織活性度を高めることが出来る可能性がある
つまり、コミュニケーションの量が組織活性度に影響を与えているということですね。経営層の方やマネージャー層の方と話すと、コミュニケーションのスキルをあげたいとおっしゃる方が多いですが、その前に量を増やすための取り組みが必要です。
コミュニケーションの量を増やすだけでは足りない
コミュニケーションの量を増やすために、単に時間を取れば良いということでもありません。ポイントは、「部下が自分のために時間を取ってくれていると感じる」ことです。
最近は、1on1を導入し部下と話す時間を取る企業も増えてきたように感じますが、果たして部下は自分のために時間を取ってくれていると感じているでしょうか?
以前、会社を辞めた同僚に当時の上司の様子をインタビューをしたところ、その上司は「確かに自分と話す時間は取ってくれていたけど、話していても、心はそこになかった、そういう雰囲気が出ているから、話したくなくなった」と言っていました。私自身もこの上司は、その部下に対してよく時間を取っていたし、部下の成長を応援していると感じていましたが、本人はそのように感じていなかったようです。
これを読んで、「自分も同じ状況かも!」と思った方も多いのではないでしょうか。
部下が上司に求めている行動
では、どのように関われば、部下は自分のために時間を取ってくれていると感じるのでしょうか。以下は、部下が上司に求めている行動の一例になります。
- 部下と定期的に話している
- 部下に期待する役割を伝えている
- 部下の成功や成長を支援している
- 部下の価値観を理解している
- 部下をやる気にさせる提案や要望をしている
「部下の成長、部下の価値観、部下をやる気にさせる」これらを行うには、部下はどのような成長を望んでいるのか、どのような価値観を持っているのか、どのような時にやる気になるのか、どのようなことが好きなのか等、まずは部下のことをよく知らなければなりませんよね。
そこで私がお勧めしているのは、私が子供時代に流行っていた「プロフィール帳」です。当時は、友達とプロフィール用紙を交換して、お互いのことを知って会話のきっかけにする、そのようなことが流行っていました。子供なのに、こんな素晴らしい手法を使ってコミュニケーションを学んでいたとは驚きです。
大人の私たちも同じように、部下のプロフィール(データーベース)を作るのです。内容は当然子供よりも高度になりますが、「部下のビジョン」「スキル」「タスク」「パーソナルな情報」など多岐に渡ります。このデータベースをきっかけにして部下のことをよく知るのです。これらのテーマについて、部下と対話することは、部下は自分に興味を持ってくれていると感じるでしょう。
みなさんも部下に興味を持ち、データベースを作ってみませんか?