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2026/04/24 実績

個人からチームで成果を生み出す製造現場へ。 品質向上が、受注増加につながった事例

製造業における経営改善というと、「生産性向上」「コスト削減」「現場改善」といったテーマが中心になりがちです。もちろん、それらは非常に重要です。しかし実際の現場では、単に生産数を上げれば企業が持続的に成長できるわけではありません。

特に、自動車関連製造業のように、品質要求が高く、主要取引先への依存度が高い一方で、人材確保が難しく、制度変更の影響も受けやすい環境では、生産性だけでなく、品質、人材、組織風土、価格交渉力、受注構造まで一体で見ていく必要があります。

今回は、自動車関連製造業に対する経営伴走支援を通じて見えた、中小製造業に共通する課題と、持続的成長に向けた改善のポイントをご紹介します。

生産性向上は工程改善だけでは限界がある

個人作業から、チームで成果を生み出す現場へ

当初、この企業における大きな課題は、一人当たり生産性の向上でした。製造業では、生産性向上というと、設備投資、工程設計、作業効率に目が向きやすいものです。しかし実際に現場を確認し、経営者や管理者へのヒアリングを重ねる中で見えてきたのは、単なる工程改善だけでは限界があるということでした。

現場では、作業者ごとの力量差や属人的な対応が多く、同じ工程内でも品質やスピードにばらつきが生じていました。つまり、課題は工程そのものだけでなく、人の動き、モチベーション、チーム連携、そしてリーダー機能にもあったのです。

そこで支援の中核として提案したのが、小チーム管理体制と報酬制度の連動 でした。具体的には、役割分担、目標共有、リーダー配置、日次管理を進めるとともに、各グループにリーダー手当を設定し、さらにチーム全体の生産性や品質目標の達成状況が、評価や報酬意識にもつながる仕組みづくりを支援しました。

これは単に「頑張った人を評価する」のではなく、“チームとして不良を減らし、必要数を安定的に流すこと” が成果になる構造へ変える取り組みです。

導入初期には、役割の変化や責任範囲の明確化に伴う混乱もありました。しかし、「不良をなくし、必要数を流す」という共通目標を明確にし、各メンバーの特性を踏まえた配置を進めることで、徐々に個人単位の働き方から、チームで成果を生み出す方向へと意識が変化していきました。

例えば、「速さはあるが不良が出やすい人」「スピードは遅いが品質が安定している人」それぞれの強みを踏まえて配置や役割を最適化することで、個人の弱みを補い合いながら、チーム全体として成果を最大化する運用へと変化しました。

さらに、報酬や役割が連動したことで、リーダー層にも「単に自分が作業する」のではなく、チーム全体の品質・生産性をどう高めるかという視点が生まれやすくなりました。

導入後の変化

導入後は、グループ単位での目標意識が高まり、不良削減に対する意識も強化されました。また、リーダー配置や役割分担を明確にしたことで、現場管理の精度が高まり、誰が何を見て、どのように改善を進めるのかが整理されていきました。

あわせて、材料供給方式の見直しにより、作業者が作業に集中しやすい環境が整い、工程ごとの過不足も見える化されました。さらに、週次レビューを通じて、生産数や不良率などの状況を継続的に確認することで、改善を一過性で終わらせず、現場に定着させるサイクルが生まれました。

その結果、生産性向上だけでなく、立ち上がり時の品質安定にも改善が見られる状態へと変化しました。取引先様からも品質面を評価され、さらなる受注につながるなど、現場改善が経営成果にも結びつく事例となりました。

製造業では、「数を追えば品質が落ちる」「品質を守ればスピードが落ちる」というジレンマが起こりやすいものです。しかし今回重要だったのは、個人へのプレッシャーを強めることではなく、“チームで成果を出す構造” と “成果に意味を持たせる役割・報酬制度” を組み合わせたこと です。

材料供給方式の見直し、ムダ削減、過不足の見える化、不良率管理、週次レビューといった改善策も、単独で機能したのではありません。小チーム体制 × 目標共有 × 報酬意識 が組み合わさることで、改善行動が現場に定着しやすくなりました。

結果として、現場は「個人の頑張りに依存する状態」から、「チームで品質と生産性を両立する状態」 へと変化していったのです。

まとめ 強い現場づくりには、人が動く仕組みが必要

今回の支援を通じて改めて感じたのは、製造業の生産性向上は、工程改善だけでは完結しないということです。

強い現場づくりには、人が育つ仕組み、チームで成果を出す仕組み、そして改善が続く仕組みが必要です。

ビズユーコンサルティングでは、製造業で培った現場改善・人材育成の視点をもとに、現場が動き、会社の成長につながる仕組みづくりをご支援しています。

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