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2024/06/04 人材育成/研修 / コーチング

部下育成にはコーチング、ティーチングどちらがよいのか

 

コーチング ティーチング

現代の企業経営において、部下育成は極めて重要な課題です。部下のスキルアップやモチベーション向上は、組織全体のパフォーマンスに直結します。部下育成の手法として代表的なのは「コーチング」と「ティーチング」です。これらの手法はそれぞれ異なるアプローチを持ち、部下の成長に対して異なる影響を及ぼします。さらに、経営理論の一つであるSL理論(Situational Leadership Theory)も部下育成の文脈で非常に有用です。本コラムでは、コーチングとティーチングの特徴とその効果、そしてSL理論の視点から部下育成について考察し、部下への最適な関わり方を探ります。これにより、部下育成の最適な方法を見つけ、企業全体の成長を促進するためのヒントを提供します。

目次

1. コーチングの特徴とその効果

2. ティーチングの特徴とその効果

3. 状況に応じたリーダーシップ「SL理論」

コーチングの特徴とその効果

コーチングの定義と基本

コーチングは、個々の能力や可能性を引き出すための対話的な手法です。コーチングの基本原則は、答えはクライアント自身の中にあるという前提になっています。コーチは質問を通じて、クライアント(部下)が自分で問題を解決し、達成するための道筋を見つけるサポートをします。これにより、クライアント(部下)自らの考えや行動を主体的に見直し、自己成長を進めることができます。

コーチングのメリット

コーチングの大きなメリットは、部下の自主性や自己解決能力を高める点にあります。部下はコーチング的な関わりを経験することで、次回同様の問題に直面したときにも自らの力で対応することができるようになります。また、コーチングは部下のモチベーション向上にも寄与します。自己発見や自己成長の喜びを感じることで、仕事に対する意欲が高まります。

コーチングの実践例

例えば、ある企業で営業成績が伸び悩んでいる部下がいたとします。上司がコーチングを用いる場合、直接的な指示やアドバイスを避け、部下に「どのような方法で営業成績を改善できるか」「過去の成功事例から学べることは何か」といった質問を投げかけます。部下は自分で考え、行動計画を立てることで、主体的に問題に取り組むことになります。

ティーチングの特徴とその効果

ティーチングの定義と基本原則

ティーチングは、知識やスキルを上司が部下に直接教える手法です。ティーチングの基本原則は、上司が持っている知識や経験に基づいて伝えることにより、部下のスキルを迅速に向上させることが可能です。ティーチングでは、具体的な指導やアドバイスが提供され、部下が即座に実践できる知識が提供されます。

ティーチングのメリット

ティーチングの最大のメリットは、即効性です。部下が必要とする知識やスキルを短期間で習得しやすく、新しい業務に迅速に適応することができます。また、明確な指示や手順を伝えることで、業務の効率性を判断し、ミスを事前に防ぐこともできます。特に、新入社員や経験の浅い部下に対しては、効果的な指導方法と言えるでしょう。

ティーチングの実践

例えば、新しいシステムを操作する方法を教える場面で考えています。この場合、上司が具体的な操作方法を示しながら、また、上司の経験に基づいてアドバイスを交えながら進めることで、部下は短期間で新しいシステムに慣れることができます。

状況に応じたリーダーシップ「SL理論」

SL理論の基本概念

SL理論(状況的リーダーシップ理論)は、部下の状況や成熟度に応じてリーダーシップスタイルを変えるべきだとする理論です。この理論は、部下の能力と意欲に応じて、指示的なスタイル(ティーチング)と支援的なスタイル(コーチング)を使い分けます。

SL理論によれば、部下の成熟度が低い場合(能力や経験が不足している場合)は、ティーチングのように具体的な指示や指導が必要です。一方、部下の成熟度が高い場合(能力があり、同意も高い場合)は、コーチングのようにサポートするスタイルが適しています。

SL理論の実践例

例えば、新入社員が初めてプロジェクトに参加する場合、上司はまずティーチングを用いて具体的な指示や手順を教えます。しかし、部下が業績を上げ、プロジェクトの進め方に慣れてきたら、コーチングを受け、自主性を引き出すための質問やフィードバックを中心に育成します。このように、部下の成長に応じて育成方法を柔軟に変更することが、SL 理論の実践です。

 

まとめ

コーチングとティーチングは、それぞれ異なるメリットを持つ部下の育成の手法です。コーチングは部下の自主性や自己解決能力を高め、変化をもたらします。一方、ティーチングは即効性が高く、短期間で部下のスキルを向上させるのに適しています。どちらの手法も、部下の成長と組織の成功に貢献しますが、その適用方法は異なります。

また、SL理論(状況的リーダーシップ理論)の視点を加えることで、部下の状況や成熟度に応じたリーダーシップスタイルを選択することが可能になります。新入社員や特定のスキルを迅速に習得するためにはティーチングが効果的です。しかし、異なる視点で部下の成長を促したい場合や、部下が自ら問題解決できる力を身に付けることを重視する場合にはコーチングが適しています。

最後に、部下育成において重要なのは、上司が部下に対して真摯に向き合い、成長を支援する姿勢です。コーチングやティーチング、そしてSL理論といった手法は、そのためのツールには過ぎません。部下が安心して学び、成長できる環境を整えることが、上司として最大の役割です。

 

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