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2024/05/17 人的資本経営 / 人材育成/研修

ミドルマネジメントにやってほしい2つのこと

マネジメント研修

 

ミドルマネジメント層は、組織の中で上司と部下を繋ぐ重要な役割を担っています。彼らは企業のビジョンや戦略を現場に浸透させ、部下の意見やニーズを上層部に伝えるという双方向のコミュニケーションを行う必要があります。また、組織全体の調和を保つために、横の部署との連携も欠かせません。さらに、マイノリティの経験を積むことで、少数派の視点を理解し、全員が発言しやすい環境を作ることも重要です。本コラムでは、ミドルマネジメント層に必要なコミュニケーションスキルと、マイノリティの経験の重要性について詳しく解説します。

目次

1. ミドルマネジメント層に期待されること

2. ミドルマネジメント層にはマイノリティ経験が必要

3. マイノリティ経験を積む方法

ミドルマネジメント層に期待されること

上下左右でのコミュニケーションを取ること

ミドルマネジメント層は、上層部からの指示や企業のビジョンを部下に伝える役割を担っています。しかし、ただ単に情報を伝えるだけではなく、自分の言葉で分かりやすく、かつ共感を呼ぶ形で伝えることが求められます。

情報の咀嚼と再構築

上層部からのメッセージは時に抽象的であったり、専門用語が多かったりします。ミドルマネジメント層はこれを理解し、部下が理解しやすい形で再構築する必要があります。例えば、企業のビジョンが「持続可能な成長」である場合、これを具体的な行動目標や日常の業務にどう関連付けるかを明確にすることが重要です。

部下の信念やキャリアと結びつける

企業のビジョンや戦略を部下に伝える際に、部下の信念やキャリア目標と結びつけて伝えることが効果的です。これにより、部下は自分の仕事が企業全体の目標にどう貢献しているかを実感でき、モチベーションが向上します。

具体例1: キャリアパスと企業ビジョンの統合

例えば、企業が「革新的な技術開発」をビジョンに掲げている場合、部下のキャリアパスとこのビジョンを統合して伝えることができます。「あなたがこのプロジェクトで新しい技術を開発することで、会社のビジョンである革新的技術開発に直接貢献しています。この経験はあなたのキャリアにおいても大きなステップアップとなります。」といった具体的なメッセージを伝えることで、部下は自分の仕事が企業全体の目標にどう結びついているかを理解しやすくなります

具体例2: 個人の信念と企業のミッションの共鳴

また、部下の個人の信念と企業のミッションを共鳴させることも重要です。例えば、環境問題に関心のある部下に対して、企業の環境保護への取り組みを強調し、「あなたの取り組みが環境保護に貢献している」というメッセージを伝えることで、部下の信念と企業の目標が一致し、強いモチベーションを引き出すことができます

横の部署との連携

ミドルマネジメント層は、自分の部署だけでなく、横の部署とも効果的に連携することが求められます。組織全体のパフォーマンスを最大化するためには、部門間の協力と調整が欠かせません。

横の部署との連携を強化するためには、情報共有が重要です。定期的な会議や報告書の交換、プロジェクト管理ツールの活用など、情報をスムーズに共有する仕組みを整えることが必要です。また、ミドルマネジメント層が積極的に他部署とのコミュニケーションを図ることで、相互理解が深まり、協力体制が強化されます。

ミドルマネジメントにはマイノリティ経験が必要

マジョリティの力を理解する

日本人、男性、大学卒、正社員、右利き、健常者・・・

マネジメントをする方は、上述の条件にも当てはまるのでないでしょうか。これらの条件に該当するのは、当たり前ではなくマジョリティの立場で力をもっていると自覚する必要があります。さらに、マネジメントの方は、ポジションパワーと呼ばれる「組織における制度上の地位・肩書きが持たせる力」も持っています。

こうした自分が持っている「力」に気づかないと、自分は『ふつう』で、特別ではない」と思ってしまい、“自分は変わる必要がない” と考えてしまう、「自分は優遇されていない」と思っているため、誤った差別の認識に陥りやすく、“逆差別だ”とマイノリティを責める思考になりやすすくなります。

これらの人の口癖は、

  • それくらいのことで?何が問題?
  • どうして気にするの?
  • 自分は悪くない
  • 言えばいいのに!

一方でマイノリティの立場の人は、相手の力に恐れや不安をいだいたり、何気ない言葉や態度に敏感に反応します。

  • どうせわかってもらえない
  • 軽く扱われている気がする
  • 決めつけられて不快
  • うかつに言うと余計ひどくなる

マイノリティの立場を理解するために

多様な視点の理解

マイノリティの経験を積むことで、ミドルマネジメント層は多様な視点を理解することができます。例えば、異なる文化的背景や性別、年齢の人々と協力することで、彼らが直面する課題やニーズを深く理解することができます。この理解が、組織全体のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)戦略を推進するための基盤となります。

少数者が話せないことの体験

少数派の立場に立つことで、発言しづらさや意見が通らないフラストレーションを実感することができます。これにより、ミドルマネジメント層は、自身がマイノリティの意見を尊重し、全員が発言しやすい環境を作るための具体的なアクションを取ることができるようになります。例えば、会議での発言機会を平等にするためのルールを設けたり、少数派の意見を積極的に取り入れる文化を醸成したりすることが挙げられます。

マイノリティ経験を積む方法

ミドルマネジメント層がマイノリティの経験を積むためには、以下のような方法が有効です。いずれも自分がマイノリティの立場での話しづらさ、居心地の悪さを体感できます。

保護者会、地域の総会等への参加

保護者会、地域の総会などは、女性参加が多いので、マイノリティ経験をすることができます。また、子どもたちの教育や地域社会の問題について話し合う場で、多様なバックグラウンドを持つ保護者との対話を通じて、異なる視点や考え方を学ぶことができます。このような経験は、ミドルマネジメント層が職場で少数派の意見を尊重し、多様な意見を取り入れる際に役立ちます。

海外旅行

海外旅行は、異なる文化や生活様式に触れる絶好の機会です。異文化に触れることで、普段の職場では経験できない視点や価値観を学ぶことができます。例えば、異なる国の人々との交流を通じて、文化的な違いやコミュニケーションの取り方について理解を深めることができます。このような経験は、職場での多様性の理解と受容に役立ちます。

ボランティア活動やコミュニティ参加

ボランティア活動やコミュニティ参加も、マイノリティの経験を積むための良い機会です。例えば、地域社会でのボランティア活動に参加することで、普段の職場環境とは異なる視点を持つ人々と交流することができます。

 

当社が行うアンコンシャス・バイアス研修では、「マイノリティ経験をしてくる」という期間中の課題があり、皆さん強制的に体験をしていただいています。中にはオカマバーに行きましたという方もいらっしゃいました。こうしたマイノリティ体験は、一度ではなく、意識的にやるとよいでしょう。少数者の気持ちがわかるようになって初めて、職場のメンバーが話しやすい心理的安全性のある組織づくりができると思います。これはテクニックで作れるものではなく、マネジメント層の思考変革が必要になるのです。

 

まとめ

ミドルマネジメント層には、上下左右でのコミュニケーションを円滑に行い、組織全体のパフォーマンスを最大化する役割が期待されます。また、マイノリティの経験を積むことで多様な視点を理解し、全員が発言しやすい環境を作ることが求められます。これにより、組織全体のダイバーシティ&インクルージョンが進み、イノベーションが生まれやすい環境が整います。

 

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