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2025/03/04 組織開発

エンゲージメントサーベイをやっても組織が変わらない理由

エンゲージメントサーベイ 組織

近年、多くの企業で組織の状態を可視化し、データに基づいて職場改善を図る試みが行われています。特にHRテックの発展により、エンゲージメント調査や職場環境サーベイを用いたデータの活用が進んでいます。しかし、データを示すだけで組織が変わるわけではありません。データをどう解釈し、意味づけし、行動に結びつけるかが重要なのです。本コラムでは、データ活用における落とし穴と、効果的な組織変革を実現するための方法を考察します。

目次

1. データが組織を変えない理由

2. データを活用した組織変革も成功条件

3. データ活用と対話実践の方法

データが組織を変えない理由

テクノロジー決定論の罠

HRテックの進化により、エンゲージメントスコアやストレスレベルなどの数値がリアルタイムで取得できるようになりました。しかし、「データを可視化し、フィードバックするだけで組織が変わる」と考えるのは誤りです。これは「テクノロジー決定論」と呼ばれる考え方で、新しいツールを導入すれば自動的に変革が起こるという幻想に基づいています。

実際には、データそのものが職場の変化を生むわけではありません。データを解釈し、「自分たちにとってどういう意味があるのか?」を考えるプロセスがなければ、どれほど詳細な分析結果が示されても、組織は変わらないのです。

スループットの重要性

組織が変わるプロセスを正しく理解するには、「スループット(throughput)」という概念を考慮する必要があります。スループットとは、インプット(データやテクノロジー)とアウトプット(組織の変化)の間にある「解釈と行動」の段階を指します。つまり、

  1. インプット(データ収集・可視化)
  2. スループット(データの解釈・対話・行動計画)
  3. アウトプット(組織の変革)

というプロセスを経ることで、初めて組織は変化します。しかし、多くの企業ではスループットの重要性が見落とされがちです。データが示されても、それが現場で「意味のある情報」として受け止められなければ、変革にはつながらないのです。

データを活用した組織変革の成功条件

データの意味づけを促す対話の場を設ける

データを可視化するだけではなく、それが職場のメンバーにとって何を意味するのかを考える機会を設けることが重要です。例えば、

  • サーベイ結果を踏まえた対話型ミーティングの実施
  • 経営層と従業員が意見を交わすワークショップの開催
  • データの解釈を各チームで話し合う場の提供

これにより、単なる「数字の羅列」ではなく、「自分たちの職場の問題」として捉えられるようになります。

エビデンスを「自分ごと」にする

データが現場で活用されるためには、それが「自分ごと」として受け止められる必要があります。例えば、健康診断の結果を受け取ったとしても、それを重要視しない人がいるのと同じで、職場のデータも単に提示されただけでは行動変容につながりません。データを「自分ごと」にするための方法として、

  • ストーリーを交えて説明する(データの背景を伝える)
  • リーダーが自らデータを活用し、具体的な行動を示す
  • 小さな成功体験を積み重ね、変化を実感できる仕組みを作る、といった取り組みが効果的です。

フィードバックとフォローアップの仕組みを作る

データを基にしたアクションが一度で終わってしまっては、組織変革は進みません。継続的に振り返り、改善を重ねる仕組みが必要です。具体的には、

  • 定期的な進捗報告の場を設ける
  • KPI(重要業績評価指標)だけでなく、定性的なフィードバックを重視する
  • 成功事例を社内で共有し、学び合う文化を醸成する

といった仕組みを導入することで、データ活用が一過性の取り組みにならず、継続的な変革につながります。

データ活用と対話の実践方法

現場のリーダーが変革を主導する

データ活用による変革を成功させるためには、経営層だけでなく現場のリーダーが積極的に関与することが重要です。リーダーが率先してデータを活用し、チームのメンバーと対話を重ねることで、データの意味が現場に浸透します。

「対話の型」を活用する

対話の場を設けても、効果的に機能しなければ意味がありません。具体的な対話の型を活用することで、より深い議論が可能になります。例として、

  • ORID法(Objective, Reflective, Interpretive, Decisional):データを客観的に見た後、個人の感情や意見を交え、最終的な行動を決定するフレームワーク。
  • フィッシュボウルディスカッション:少人数のメンバーが輪になって議論し、外側のメンバーが観察しながら考えを深める方法。

こうした対話手法を活用することで、データの解釈がより深まり、行動変容へとつながります。

まとめ:データ活用は対話とともに

データは組織を変えるための重要なリソースですが、それ自体が変革をもたらすわけではありません。データをどのように解釈し、対話を通じて意味を見出し、行動に結びつけるかが鍵となります。中小企業においても、HRテックやサーベイの活用が進んでいますが、テクノロジー任せにするのではなく、リーダーシップと対話を通じて「スループット」のプロセスを意識した組織変革を進めることが求められます。データを活かし、実際の行動につなげるための取り組みを、ぜひ今日から始めてみてください。

ビズユーコンサルティングでは、サーベイ調査と対話による組織づくりを実施しています

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