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2025/03/21 研修 / コーチング
若手が育つ会社、育たない会社の決定的違い

「最近の若者はすぐに辞める」「指示待ちばかりで、自分から動かない」――そんな嘆きが経営者や管理職の口から聞かれることは少なくありません。しかし一方で、同じような若手が別の企業ではいきいきと活躍し、着実に成長している姿もあります。
この違いは一体どこから生まれるのでしょうか。
「採用はできても、育成がうまくいかない」「せっかく教えても辞めてしまう」という声は、人手不足に悩む中小企業にとって深刻な課題です。人が定着しないことは、採用・教育コストの浪費にとどまらず、既存社員のモチベーションや職場の空気にも悪影響を与えます。
では、「若手が育つ会社」と「育たない会社」の決定的な違いとは何か?
本コラムでは、若手人材の育成における課題と成功の分岐点を探り、具体的な組織の仕組みやリーダーの関わり方、そして経営者が取るべき戦略的視点について、3つの章立てで紐解いていきます。
目次
若手が育たない会社に共通する「見えない壁」
人手不足が深刻化する中、若手社員の採用と育成は多くの企業にとって喫緊の課題です。にもかかわらず、「採用してもすぐ辞めてしまう」「育成しても伸びない」「言われたことしかしない」といった声が後を絶ちません。ではなぜ、若手が育たないのでしょうか?
原因は単に「最近の若者は根性がない」といった世代論ではありません。実際、別の会社では同じような20代が生き生きと働き、戦力になっている例も数多く存在します。育たない会社に共通する最大の問題は、「育成の土壌」が整っていないことです。具体的には以下の3点が大きな障害となっています。
暗黙の了解文化
先輩社員が無意識のうちに「見て学べ」「空気を読め」といった昭和的価値観を押し付けているケースが多く見られます。しかし、若手社員にとっては、どこまでが許容範囲なのか、どう行動すれば評価されるのかが見えず、不安と萎縮を招いてしまいます。
仕事の目的・意味の不在
「これ、やっといて」と丸投げされ、なぜそれをやるのか、どんな価値があるのか説明がないまま作業を繰り返すだけでは、成長実感もやりがいも持てません。若手は成長意欲は高いものの、納得感を重視します。指示の背景や意図を共有しない限り、力を発揮できないのです。
フィードバックの欠如
できていることには無反応、ミスには厳しく叱責、という関わり方は、若手の自信を奪い、挑戦を避けるようにさせます。成長の鍵となるのは「適切なフィードバック」。これを怠ることは、芽を摘むことと同じです。
若手が育つ会社の仕組みと風土
一方で、若手が自然に育ち、定着する会社には明確な共通点があります。そこには個人の努力や能力だけでなく、育成を支える仕組みと組織風土が存在しています。以下、特に効果的な3つの要素を紹介します。
心理的安全性のあるチーム
心理的安全性とは、「こんなことを言ったら否定されるかも」「失敗したら怒られるかも」といった不安なく、意見を言ったり質問したりできる状態を指します。Googleの調査でも、高い成果を出すチームの最重要要素として位置づけられています。
日常的に「ありがとう」「助かったよ」といったポジティブな声かけが交わされ、失敗しても「まずはやってみてくれてありがとう」と受け止める文化のある職場では、若手は積極的に行動し、学び、成長していきます。
小さな成功体験を積ませる設計
育成とは、階段を一段ずつ登らせることです。いきなり大きな責任を与えて「任せた」と言っても、多くの若手は不安で動けなくなってしまいます。まずは「できそうなこと」「少し背伸びすればできること」を見極め、段階的にステップアップできるタスク設計とサポートを行うことが重要です。そして成功した際にはしっかり承認し、「あなたの成長を見ている」と伝えることが大切です。
“上司”ではなく“育成者”としての関わり
若手の育成に成功している企業では、管理職に「コーチング」や「フィードバックスキル」の研修を導入しています。これは、単なる業務指示の発信者ではなく、部下の成長を支援する「育成者」へと意識を転換するための試みです。上司が“教える”から“引き出す”へと関わり方を変えることで、若手の自律性と主体性は大きく伸びていきます。
若手育成を成功に導くために経営者がすべきこと
若手が育つかどうかは、実は現場任せの問題ではなく、経営戦略の一部です。経営者が育成を重要課題として捉え、全社的に取り組むことが成否を分けます。以下、経営層が実行すべき3つの視点を提示します。
育成を「投資」として捉える
教育・育成に時間やコストをかけることに消極的な企業もありますが、それは“目先の効率”にとらわれた判断です。若手が早期に離職すれば、採用・研修コストも水の泡となり、職場の士気も低下します。中長期での企業力を高めるためには、「人を育てることが最も確実な投資である」という考え方が不可欠です。
育成の「型」を整備する
属人的な育成ではなく、誰が見ても分かるマニュアルやOJT設計、評価制度を整備することで、育成の質と再現性を高めることができます。特に中小企業においては、育成の仕組みが形式化されていないケースが多いため、ここに手を入れるだけで成果が大きく変わります。
管理職に「育成スキル」を身につけさせる
人を育てた経験の少ないプレイングマネージャーが、若手をどう導いてよいか分からず困っているケースも多く見受けられます。彼らへの「育成者教育」も経営者の責務です。たとえば、「効果的なフィードバックの与え方」「叱らずに導く対話法」「内省を促す質問力」など、実践的なスキルを提供することで、現場力は格段に高まります。
まとめ:若手が育つ会社を意図的に設計する
「若手が育つ会社」とは、偶然の産物ではなく、意図的に設計された環境の中で生まれます。人は本来、成長したい、認められたいという欲求を持っており、それを支える文化と仕組みがあれば、自然に力を発揮するようになります。経営者がこの視点を持ち、組織全体で“育成する文化”を醸成することこそが、若手の定着と成長、そして企業の未来をつくる最も確かな道であると言えるでしょう。
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