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2025/06/03 組織開発 / コーチング

1on1は心理的安全性がカギとなる

「部下に1on1をしても、あまり話してくれない」「こちらが質問しても、返事はいつも短くて話が広がらない」「どこまで踏み込んでいいか分からず、気を遣いすぎて疲れてしまう」こうした悩みを抱える管理職や人事担当者は少なくありません。1on1ミーティングは、ただ“話す場”ではなく、部下の本音や内面を引き出し、成長と自律を支援する対話の場です。その鍵を握るのが、心理的安全性です。本コラムでは、なぜ心理的安全性が1on1において重要なのか、そしてそれをどのように高めればよいのかを、中小企業の現場に即した実践視点で解説します。

目次

1. 1on1でなぜ部下の本音が引き出せなないのか?

2. 心理的安全性を高める聴き方と在り方

3. 1on1を共に考える場に変える3つの工夫

1on1でなぜ部下の本音が引き出せないのか?

表面的な対話では信頼は深まらない

1on1が機能しない原因の一つは、対話の深さにあります。仕事の進捗確認や目標管理といった“表面的な情報”のやりとりだけで終わってしまっては、部下の内面や感情に触れることはできません。そこに信頼関係は築かれず、「言いたいことが言えない」「聞かれたくないことは黙っておく」という空気が定着してしまいます。

「話しにくい」ではなく「話せない」状態をつくっているのは?

上司がどれだけ「自由に話していいよ」と言ったとしても、部下が「否定されるかも」「評価に響くかも」と感じている限り、本音は出てきません。つまり、話せるかどうかは、上司の“姿勢”と“関わり方”によって決まるのです。

1on1の質は、関係性の質に比例する

上司と部下の関係性が希薄なまま、1on1だけを導入しても効果は限定的です。まずは「この人になら話しても大丈夫」と思ってもらえる関係性を築くことが、1on1成功の前提条件となります。

心理的安全性を高める“聴き方”と“在り方”

受け止める姿勢が、部下の言葉を引き出す

部下が話した内容に対してすぐに評価や意見を返すのではなく、まずは「そう感じていたんだね」「それは大事な視点だね」と受け止める姿勢を持つことが重要です。安心して話せる場とは、「否定されない」「話しても安全」と思える環境であり、それをつくるのは上司の反応と言葉遣いです。

沈黙を恐れない

1on1の場で沈黙が訪れたとき、多くの上司は「何か話さなければ」と焦ってしまいがちです。しかし、沈黙は部下が自分の思考や感情を整理している貴重な時間でもあります。沈黙に耐え、見守ることで、部下が安心して自分のペースで言葉を紡ぐことができます。

自分の弱さや失敗も共有する

心理的安全性を高めるためには、上司自身も“完璧な存在”を演じないことが大切です。「自分も新人のころはこうだったよ」「最近こんなことで悩んでいるんだ」といった自己開示は、部下との距離を縮め、「この人も同じ人間なんだ」と感じてもらえるきっかけになります。

1on1を「共に考える場」に変える3つの工夫

問いを「一緒に考える問い」に変える

「なんでできなかったの?」と詰問調で聞けば、部下は防衛的になります。一方で「何が壁だったと思う?」「どうしたら次はうまくいきそうかな?」といった問いは、部下と一緒に課題を探る共同作業につながります。

ゴールを共有する

1on1は、ただ話して終わるだけではなく、次に向けたアクションや考えるヒントを部下が持ち帰れるように設計することが大切です。「今日は何かヒントが得られた?」「次に向けて何かやってみようと思ったことはある?」といった振り返りの時間を最後に設けると効果的です。

 1on1の「やり方」も一緒に磨いていく

「こういう1on1の進め方はどう?」と上司から提案したり、「もっとこうしてほしいことある?」と部下に聞いたりすることで、1on1の形を一緒につくりあげていく文化が生まれます。これ自体が、心理的安全性を高める最良の対話でもあります。

まとめ:心理的安全性を育む1on1を

部下のやる気や主体性は、安心できる関係性の中でこそ引き出されます。1on1という枠組みを形だけで終わらせず、「どれだけ話せるか」よりも「どれだけ信頼できるか」という視点を大切にすることが、真に意味ある時間への第一歩です。心理的安全性を育む1on1は、単なるコミュニケーション手段ではなく、組織文化を変える力を持っています。中小企業だからこそできる“丁寧な対話”を通じて、社員の自律と成長を支える1on1を実現していきましょう。

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