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2023/06/16 実績
経営コンサルタントが行う経営診断で本質的価値を考える-日本料理屋の事例-
目次
経営コンサルタントが行う経営診断とは
経営診断とは、例えて言うならば「企業版人間ドック」です。
私たちは、人間ドックで体を隅々までチェックすることにより、普段認識していない体の様々な問題点を発見することができますが、企業についても同じことが言えます。経営診断では、企業の現状をあらゆる角度から分析し、経営全般についての問題点や課題を整理し、その解決に向けての方向性を検討します。経営診断を利用することにより、普段何気なく感じていた、あるいは全く認識していなかった経営上の問題点を浮き彫りにすることができます。
経営診断について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
経営コンサルタントが行う経営診断の事例
日本料理屋さんで経営診断を行いました。
コロナ禍で宴会が少なくなり、今後は個人の30代女性向けにお店のリニューアルを考えているようでした。
縁側からお庭を眺めることができ、とても風情があるお店です。昭和初期から営業をされており、昔は、旅館としても営業していた時期がありました。広間で宴会を楽しんだ後は、そのまま泊まって朝までゆっくり過ごすことができたそう。
お店の雰囲気を十分に感じたところで、診断スタートです。お店のリニューアルは、単にメニューや内装を変えるだけではありません。ゼロからお店を作る時と同じ手順で、コンセプト設計から始めます。コンセプト設計をイメージしていたくために、私が普段利用していてコンセプトが上手だなと感じた安城市のレストランを取り上げ、「ここのお店のターゲットは?コンセプトは?」と質問を投げかけ、理解を深めていいただきました。
私の診断では、コーチングの手法も使い、じっくり考えていただくことを大切にしています。お話をしていく中で、お店づくりで変えたくない軸を聞くと、「今まで代々繋いできたお客様からの信用」と答えが出ました。当初は30代女性に利用してもらいたいとお話ししてくださっていましたが、ターゲット層より信用を大事にしたいと考えたそうです。
お店が提供している本質的価値について考えていただくと、お料理と空間の提供を通して、「室内にいる方のコミュニケーションをつなぐ」と素敵なお答えが出ました。広間という空間でゆっくりと過ごしている間に、日常では見えない”ふと感じる”ことがあり、相手の一面を知ることができる場なんだそう。また、そんな場になるようなサービスを心がけているそうです。
コンセプトの大枠が決まったところで、「こんなに頭使ったことがない〜」というお決まりの言葉をいただくことができましたので、これにて終了。「こんなふうに考えるんですね」とおっしゃっていただけたのが私も非常に嬉しく、次回までの山盛りの宿題をお渡しさせていただきました。