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2023/11/10 人的資本経営

経営コンサルが見た働き方改革のベストプラクティス-成功している企業の特徴-

経営コンサルが見た働き方改革のベストプラクティス

 

働き方改革は多くの企業で進められていますが、成功している企業とそうでない企業があります。本記事では、経営コンサルタントが働き方改革に携わる中で感じる、成功している企業の共通点やベストプラクティスを紹介します。

 

目次

1. 働き方改革に成功している企業の共通点

2. 経営コンサルタントと挑む働き方改革

3. 経営コンサルのベストプラクティス

働き方改革に成功している企業の共通点

経営コンサルとして多くの企業の働き方改革を支援してきた中で、成功している会社に共通するのは、従業員一人ひとりの個性と生産性を最大限に引き出す仕組みづくりだと感じます。具体的には、勤務時間や場所にとらわれない柔軟な働き方、自律的に仕事ができる環境整備、成果に応じた公正な評価と処遇改善などが挙げられます。働き手の多様なニーズに応えることが、生産性向上と従業員満足度の向上につながります。一方で、働き方改革で、制度導入のみを目的としている場合は、導入はできても、それが生産性向上や満足度まで結びついていない印象です。また、導入が目的だと制度を使う仕組みづくりまで考えていないため、制度を作っても活用まで至りません。

経営コンサルタントと挑む働き方改革

経営コンサルタントとしてなぜ働き方改革に携わるのか

経営コンサルタントとして、なぜ働き方改革に携わっているかと問われると、働き方改革の先には、明るく活力に満ちた職場が見えるからです。社員一人ひとりが自分の個性と能力を発揮し、互いを尊重し高め合う姿が、組織・チームで見られるようになることが目標です。働き方改革は手段のひとつに過ぎませんが、魅力ある企業文化を築くお手伝いが、私の仕事の醍醐味でもあります。今後も、多くの企業のパートナーとして、働き方改革を推進していきたいと思います。

何のために働き方改革を行うのか

経営コンサルとして企業に入る場合に、まず尋ねるのは「何のために働き方改革を行いますか」ということです。

この答えが、「周りの企業がやっているから」「採用に有利になりそうだから」「上からプロジェクトをやるように言われたから」ということであれば、「働き方改革が自社にとって本当に必要だ」と思っていただけるまで話しますし、それでも理解いただけない場合は、サポートをお断りします。なぜなら、働き方改革は、業務改善や意識改革と共に進めるため、簡単ではないのです。そんな大きな改革をするのであれば、組織にとって、働く人にとってプラスになる改革であってほしいと思います。

経営コンサルのベストプラクティス

経営コンサルとして関与したプロジェクトの中でも、最も印象に残っているのは、ある製造業の働き方改革です。この会社では、管理職の意識改革を中心に、働き方に関する企業文化の抜本的な見直しを行いました。

経営コンサルとして多くの企業で実践しているのは、現状の業務フローやコミュニケーションを可視化することから始めることです。全員にインタビューを行い、組織の見えない問題を可視化します。

この会社では、長年働かれている方が最近のライフワークを大切にした働き方、男性の育児関与に対しての理解がないこと、また、若手を育成していく風土がないことで、それぞれ属人化した仕事のやり方をしていることがわかりました。これらが、長時間労働を生み出しており、若手の働きにくさにつながっていました。

そこで、これらの問題の構造をトップへ伝え、社長をリーダーとしたプロジェクトを立ち上げること、同時に意識改革、業務改善、を行うことになりました。

この改革の影響は目覚ましく、従業員の満足度が大きく向上しました。同時に業務効率が20%以上改善し、売上高も拡大しました。社員アンケートでは、「会社に誇りを感じる」と答えた人が8割を超えるなど、企業文化の変化がうかがえます。

成功事例から見る働き方改革のポイント

この成功事例から、働き方改革のポイントが見えきます。1つは経営トップのコミットメントです。改革の方向性を明確に示し、実行を後押しするリーダーシップが欠かせません。もう1つは、制度だけでなく、管理職の意識改革を組み合わせることです。柔軟な働き方を阻害するのは、しばしば上司の意識の隘路です。マネジャーの意識変革こそが、働き方改革の肝と言えます。さらに重要なポイントが、業務プロセスそのものの改善です。働き方改革と業務効率化を同時並行で進めることがベストプラクティスです。