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2024/04/19 人的資本経営

経営コンサル視点でみるダイバーシティ経営「成功と失敗」

ダイバーシティ経営

ダイバーシティ経営は、近年、多くの企業が注目するテーマとなっています。多様な人材を活用することで、イノベーションを促進し、競争力を高めることが期待されます。しかし、ダイバーシティ経営の実践には成功例と失敗例があります。経営コンサルタントとしての視点から、その違いを分析し、企業がダイバーシティ経営を成功させるためのポイントを探ります。

目次

1. ダイバーシティ経営に成功する企業と失敗する企業の違い

2. ダイバーシティ経営に成功している社長の取り組み

 

ダイバーシティ経営に成功する企業と失敗する企業の違い

ダイバーシティ経営に取り組む企業も増え、成功する企業と失敗する企業には、明確な違いがあるように思います。

まず、ここでの成功の定義は、「ダイバーシティ経営を実践することで、イノベーションの促進、業績の向上につながる」ということにします。

ダイバーシティ経営の成功と失敗を分けるのは、「社長」です。人事部でもなければ、管理職でもないのです。

なぜダイバーシティ経営に取り組むのか

なぜ、どういう想いでダイバーシティ経営に取り組むのか、社長が明確に語れるかどうかです。

なぜダイバーシティ経営に取り組むのか定まっていないと、仮に人事部にダイバーシティ推進室が設置されても機能しません。ダイバーシティを推進するはずの人でさえ「なぜ取り組むのかわかりません」「世の中のトレンドだから」「投資家がうるさいから」「社長が言うから」という後ろ向きな気持ちになっています。この状態では、成功に程遠いことは明らかでしょう。

社長の価値観、考えが経営に表れる

ダイバーシティ経営に取り組む理由が明確になっていても、社長自身が本当にダイバーシティが必要だと思って行動しているかです。

あるM&A仲介会社の事例を紹介します。

M&A仲介のフロント業務は、その企業の社長と話をし進める仕事となります。クライアントの社長は、「女性に頼んでもよいのか不安」「責任が重い仕事だから」という理由で男性を希望されることが多く、当該M&A仲介会社も十数年前までは男性をアサインしていたそうです。

しかし、ダイバーシティ経営に取り組む中で、女性はインタビュー力に優れている、クライアントの気持ちに共感できる、データ管理力が高い、事前準備をしっかり行うという特性に気づき、女性をフロント業務にアサインするようになりました。クライアントの社長も女性の事前準備をしっかり行う熱心さに信頼を感じていたようです。こうした女性の特性は、心理学でも傾向として明らかになっています。

十数年前というとダイバーシティ経営という言葉が今ほど普及していないその当時に、女性に最前線の仕事を任せるというのは、社長としても大きな決断だったと思います。こうした社長の決断が、女性、男性のそれぞれの特性、能力、経験を結合し、イノベーションが生まれ、業績向上につながるのです。この社長は、仕事のアサインだけではなく、素晴らしい取り組みをされていますので、紹介します。

ダイバーシティ経営に成功している社長の取り組み

ダイバーシティ経営に成功している社長は、自ら率先し、社員へ本気度が伝わる取り組みをしています。

女性リーダーを社長宅に招待

女性から社長がどのような暮らしをしているのかみてみたいという声から、5-6名の女性リーダーを自宅に招待し、女性がキャリアと仕事のビジョンをプレゼンし、フィードバックすることを行っています。この社長の取り組みは「透明性」という点で嘘がない経営を実践されており、オーセンテックリーダーシップと言えるのではないでしょうか。

オーセンティック(authentic)とは、日本語に直訳すると「本物・真正・確実」などの意味を指す言葉です。オーセンティックリーダーシップとは、倫理観をもちながらも、自分自身の考えや価値観をもとにリーダーシップを発揮することを指します。リーダーは自分自身の考えを本音で語り、メンバー一人ひとりに理解してもらう必要があります。

社長宅に招待し、全てを隠さず女性リーダーに向き合うことは、女性たちも社長が本心で向き合ってくれていると感じられ、信頼関係を構築しやすくなります。

女性営業の育成に社長が参画

育成というと人事部に任せている企業も多いのですが、社長が自ら企画し、女性営業の育成をされています。具体的には、女性営業からの質問に2時間程度、社長が答えるという取り組みです。女性からは、家庭、育児との両立に不安を感じているという質問が多いようです。こうした不安に社長が答えるというのは、上述した透明性ある行動で、会社としての方針を直接伝えることができ、本気度が伝わります。

 

いかがでしたか?ダイバーシティ経営に成功する企業のイメージがつかめましたか?ダイバーシティ経営の成功には、社長のリーダーシップと本気度が不可欠であり、その具体的な行動が企業全体の取り組みを支えています。

 

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