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2023/11/28 人材育成/研修

経営コンサルがおすすめする組織力を高めるタイプ分け-マネジメントに効く活用方法-

組織力を高めるタイプ分け

 

D&Iが提唱されるようになり、組織のメンバーの個性を活かした組織づくりが注目されています。本コラムでは、組織のコミュニケーション力を高める「タイプ分け」についてお伝えします。適切に使えるようになるとマネジメントの面でも有効です。

目次

1. コミュニケーション力を高める「タイプ分け」とは

2. 組織でタイプ分けを活用する方法

3. 経営コンサルタントのタイプ分け活用術

コミュニケーション力を高める「タイプ分け」とは

タイプ分けをするメリット・デメリット

タイプ分け診断を行うことによるメリットについてお伝えします。

  • コミュニケーションの向上:タイプ分けを行うことで、相手のコミュニケーションスタイルや傾向を理解しやすくなります。これにより、より効果的かつ効率的なコミュニケーションが可能になります。例えば、相手が論理的思考型か感情的思考型かを知ることで、適切な言葉選びやアプローチを選ぶことができます。
  • 効果的なリーダーシップ:チームメンバーや部下のタイプを理解することで、リーダーは個々の強みや弱みを把握し、それに合わせたリーダーシップスタイルを採用できます。異なる個性やスキルを最大限に活かし、効果的なチームを構築することができます。
  • 仕事の適性の発見:個々の人の性格や能力を理解することで、適切な役割や仕事の適性を発見しやすくなります。これにより、人材の最適な配置が可能となり、生産性が向上します。
  • 対人関係の向上:タイプ分けを通じて、他者との関係を強化することができます。相手の価値観やコミュニケーションスタイルを理解することで、対立や誤解を減少させ、協力的な対人関係を築くことができます。
  • ストレスの軽減:タイプ分けを利用して、自分や他者のストレスの原因やストレスに対する適切な対処法を理解することができます。これにより、効果的なストレスマネジメントが可能になります。
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相手に合わせたコミュニケーションを取れるようになることで、関係性の向上が期待できそうです。また、組織のマネージャーであれば、部下の特性を理解して、業務上のコミュニケーションにも活かせますね。

メリットが多いタイプ分けですが、ひとつ大きなデメリットがあります。それは、「バイアスが強まる」ということです。Aさんは⚪︎⚪︎タイプだから、こういう問いかけ方が良いというように、コミュニケーションの取り方を決めつけてしまうことです。タイプ分けは、「この人はどういう人なんだろう」というきっかけを掴む、コミュニケーションの入り口として使うものです。やはり、最終的には、個別対応です。

組織でタイプ分けを活用する方法

先日ある企業の研修で、全員に20問程度の質問に答えていただき、それぞれのコミュニケーションタイプを知り、タイプ別の取説を作るということをやりました。

「自己主張が強い・弱い」、「感情表出が多い、少ない」という2軸で4つのタイプに分類を行いました。全員をプロットしてみると、その組織がどのような傾向があるか分かります。タイプ別に分かれ、こういう場面ではどのようなコミュニケーションを取ってほしいかについて議論を行いました。このようにチームメンバーがお互いのタイプを理解することで、コミュニケーションのハードルを減少させることができます。

このほかにも、「Aさんは意外にこういう一面があるのかもしれないけれど、まだ組織内で表出できていないのかもしれない」など各個人の性格についても考えるきっかけになりました。

経営コンサルタントのタイプ分け活用術

組織で活用する際には、全員に質問に答えてもらうことでタイプを知ることができますが、知らない相手でもタイプ分けをすることができます。

当然、自分の推測が入るため、個人の回答とは違う可能性もありますが、相手のタイプの見当をつけることはできます。

私がどのように活用しているか紹介したいと思います。

ある経営者の方と仕事の話をしている際に、まだ私が仕事を受けると決まっていない段階で、相手の方は、話をどんどん前に進めていかれました。私は聞きたいことがあるので、無理やり話を遮るしかありませんでした。それがお話中続くとなると、こちらはかなりストレスに感じます。

そのときに行ったのが、タイプ分けです。相手の方と自分のタイプは同じでした。経営者に多いタイプが「自己主張が強く、感情表出が少ないタイプ」です。このタイプが重視することは、自分が物事を「判断」できる環境にあるかどうかです。相手のタイプを知ったことで「なるほど、だからスピード感が早く、どんどん先に進めるのか」と相手の行動を許容できた感覚がありました。タイプが同じ場合、相性が良さそうに思えますが、実はこのタイプは違うのです。上述したように、どちらも「自分が物事を判断したい」ので、相手がこのタイプの場合、私が下手に出る必要があります。「自分の主張はしながらも、相手に判断をさせる」、このようなコミュニケーションを取ることができるようになったのです。

まとめ

タイプ分けのメリットとして、コミュニケーションの向上やリーダーシップの効果的な展開、仕事の適性の発見、対人関係の向上、ストレスの軽減が挙げられます。特に組織での活用では、メンバーの個性を理解し、それに基づいたコミュニケーション戦略や仕事の割り振りが可能です。

ただし、デメリットとしては「バイアスが強まる」ことが挙げられます。特定のタイプに基づいてコミュニケーションや判断を決めつけることで、個別対応がおろそかになり、偏見が生まれる可能性があります。タイプ分けは入り口として活用すべきであり、最終的なコミュニケーションは個々のニーズに合わせる必要があります。組織内でのタイプ分けは、メンバーがお互いの特性を理解し合い、効果的なコミュニケーションを構築するための手段として有用です。