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2023/12/12 人的資本経営 / 実績

経営コンサルと考えるダイバーシティ&インクルージョン成功の鍵-売上アップにつながるD&I-

経営コンサルタントと考えるダイバーシティ&インクルジョン

 

ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)は、現代のビジネス環境でますます重要となっています。D&Iを推進することは、組織にとって不可欠であります。本記事では、ダイバーシティ&インクルージョンを推進して、売上が向上した企業の事例を紹介します。

目次

1. ダイバーシティ&インクルージョンの重要性

2. 経営コンサルタントと作るダイバーシティ&インクルージョン(事例紹介)

3. 経営コンサルが分析する成功事例

ダイバーシティ&インクルージョンの重要性

近年、企業におけるダイバーシティ&インクルージョン(D&I)が注目されています。グローバル化が進む中、従業員や顧客の多様性を尊重し、誰もが活躍できる組織をつくることが企業の成長に不可欠となっています。しかし、D&Iを推進するには、組織のマネジメントの改革が必要不可欠です。経営コンサルタントの助言を得ながら、組織のマネジメントを変革していくことがD&I成功の鍵となるのです。

経営コンサルタントと作るダイバーシティ&インクルージョン(事例紹介)

約10ヶ月間にわたり、ダイバーシティ&インクルージョンを行った企業の事例を紹介します。本事例は、D&Iの施策意外にも、経営理念の浸透、リーダー向け研修も併せて行っています。なんと、プロジェクト終了するころには、売上も向上しました。

それでは、ダイバーシティ&インクルージョンプロジェクト開始前の様子から紹介します。

プロジェクト開始前の様子

  • 組織で一体感がなく、業績目標が達成できない
  • 社長の右腕となる人材に、工場長をお願いしても引き受けてもらえない
  • 一部の従業員は、残業をしてでも納期に間に合わせるという意識が薄い
  • 仕事は見て覚えるものという風土があり、若手を育成することができない
  • メンバー間ですれ違いがあり、当事者同士で話ができない
  • 経営層への批判
  • 意見を聞いても、若手の発言が極端に少ない
  • 会社への不平不満がある

いかがでしょうか?皆様の企業でも「そうそう、あるある〜」というような状況も見つかったのではないでしょうか?

続いて、プロジェクトの期間中にどのような変化があったのか紹介します。

10ヶ月間の変化

  • 社長の右腕人材が自ら工場長を引き受ける
  • 若手社員が自ら他者の仕事を引き受ける
  • 「社長が嫌い、あんな様子では部下はついてこない」と言っていた従業員が、「僕は社長のことが好きになってきました」と言うようになった
  • ベテラン職人が、若手社員の育成のために、リーダーとなり教育を始めた
  • 納期が短い突発案件に対して、「私が引き受けます!」というような前向きな姿勢が見られる

そして、業績はどんどん回復しています。

これらの変化が10ヶ月の間に実際に起きたことです。まだまだ課題は山積みですが、この組織なら今後も皆さんの力で乗り越えていけると確信しました。

経営コンサルが分析する成功事例

上述した企業がなぜこれほどまでに成果を上げることができたのか、経営コンサルタントの視点で分析してみます。

経営者が変わることを受け入れた

プロジェクト開始前の状況を作った責任は、経営者にあります。社員に変わってほしいと望む前に、経営者自身が変わることが必要です。それをプロジェクト開始前にお伝えしますが、途中ではやり従業員が悪いという様子も見受けられました。もちろん、社員にも少なからず原因はありますが、根底にあるのは、今の状態まで放置してしまった、社員と向き合わなかった責任があります。10ヶ月の期間を通して、社長自身が変わることを受け入れてくださったのは、成功した一番の要因です。

ベテラン社員の本音に若手社員が刺激を受けた

この企業では、ベテラン社員さんはストレートに発言をする方が多くいました。それは良いことも言いにくいこともです。全員で対話する際には、言いにくいことも場に投げかけてくれたことで、ベテラン社員さんが、どのような想いで仕事をしているのか、職人として大切な考えを聞くことができました。定量的には言えませんが、そのような本音を聞く中で、若手社員さんの仕事への向き合い方、意識にも変化が生じたのではないでしょうか。

アンコンシャス・バイアスが組織に浸透した

 「アンコンシャス・バイアス」について学ぶことは有効です。無意識の思い込みは誰もが持っているものですが、知らずにいると相手をきずつけてしまい、関係性にも影響してきます。バイアスに気づくのは難しいため、お互いどのようなバイアスがあるのか知り、組織としての対策を考えることが大切です。事例企業では、プロジェクトの中盤になると、組織の合言葉のように「それってアンコンじゃないの?」という会話が交わされるようになり、他人からの指摘でアンコンに気づくようになります。

経営層の聴く力が高まった

一番始めに、経営者が変わることを受け入れたと書きましたが、そのお陰で経営層の聴く力が高まりました。プロジェクトでは、「対話とは何か」について実践で学んでいきます。対話とは、自分の考え(A)を持ちながらも、相手の考え(b)を聴き、A+bの思考を創り出すプロセスです。対話を深めるために必要なのは、「聴くこと」「コンフリクトを恐れないこと」です。全員での対話の場面では、メンバーの話を遮って、経営者は自分の意見を述べてしまう場面もありましたが、メンバーから「話を聴いてもらえないと、話す気がなくなる」という率直なフィードバックもあり、徐々に聴けるようになっていました。メンバーからも「社長は変わったね、以前は上からの発言もあったけど、今はお願いしますというような姿勢で話をしてくれるようになった」という言葉からもわかります。

いかがでしょうか?10ヶ月間でここまで変わることができるのです。

うちの組織は変われないという思い込み(バイアス)を捨てて、D&Iの取り組みをしてみてはいかがでしょうか?